にじみの表現
今回は滲みについて触れていきましょう。
今回は大きく2パターンの滲みの表現をお伝えいたします。
にじみの方法①
水分の多い筆で描く
描き方
まずはシンプルに筆に水分量を多く含ませて描く方法です。
水分が多い分、紙にしみこんで滲みができます。
(豆知識:水分を含ませた筆=潤筆)
※注意点※
・用紙の下まで水分が貫通することもあるので、新聞や下敷きを引きましょう。
・また下敷きが乾く前に上に新しい紙を載せると新しい紙に染みるので注意です。
こんな表現に
「みずみずしさの表現」
「雲や霧などの表現」
「毛やふわふわしたものの表現」
などに使えます。
作品例)
猫の体から尻尾を滲みで表現しています。
ちなみに、虎柄の部分は、このにじみ①と以下のにじみ②の方法の組み合わせになります。
にじみの方法②
水分が多いところに描く
描き方
今度は、①とは違うにじみの表現です。
まずは先に薄い墨で水分多めで描きます。
次にその水分の多い状態の紙に先ほどの墨よりも濃い墨色を落とします。
(この際の筆もある程度潤った筆を使います)
すると前の水分へと墨が流れ滲みの表現ができます。
作品例)
先ほどの猫同様に、とら柄の部分
雲の描写や、雲に隠れた胴体の表現など
にじむ紙、にじまない紙
今回はにじみについてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。
さて、にじみの表現の際もうひとつ注意するのが「紙」です。
紙の材質によって滲みの具合は異なります。
通常のプリントに使うような紙は滲みは表現が難しいです。
和紙などは、比較的滲みやすい紙ですが、和紙でも滲みにくい加工が施されている場合もあるので、気を付けましょう。
ちなみにこの記事で使っている紙は画仙紙です。
紙について詳しくはこちらから
以上今回は滲みの表現についてお伝えいたしました。
わからないことや質問があれば、お気軽にお問い合わせください。