コラム

いろんな紙描き比べてみました。

和紙にもいろいろあって

(というかありすぎてw)

さて、紙っていろいろありますよね。

おススメの紙では「画仙紙」を紹介いたしましたが、

「もっとどんな紙があるか知りたい!」

という方のために、私の方で数ある紙のうちから一部ではありますが、今回4種類の紙を比べていきます!

※また2022年からは、教室での紙を「画仙紙」から「奉書紙」に変更しました。ですので、それも踏まえ、奉書紙の説明も含めこの記事でご紹介します。


今回描き比べる紙の紹介

今回は、

・通常の和紙
・麻紙
・画仙紙
・奉書紙

で描き比べていこうかと思います。

基本全部和紙と同類なので、ほぼ一緒かも…

とも思いつつ、メーカーさんで違ったり、厚さで違ったりすると思います。

商品も明確にしたうえで、それぞれ描き比べて、それぞれ私が描いてみて感じた感覚などをお伝えしますると、結構初めての方には参考になるのでは?

ということで、比べていきますね。


比べ方

比べ安いように次の手順で描いた紙を使いますね。

上から順に、(次の”画像a”を参照)

・三墨法で普通に描く

・重ねて書く
 1,2 は乾ききる前に
 もう一本は乾いた後に描いたもの(一番左の縦線)

・左下は、水をかなり含ませて描いた時

・右下は、紙を霧吹きで濡らした状態で描いたもの

このテンプレートでそれぞれの紙に青墨で描いたものを比べますね。

それでは以下から比べていきましょう!

【通常の和紙】

今回使った和紙はこちら

●和紙とは

皆さんご存じの和紙です。ただし、定義がかなり広くて、日本の製法で作られた紙のことを和紙と言います。

(冒頭でお伝えしましたように、画仙紙も一応和画仙紙であれば和紙の一つですし、奉書紙も和紙の種類の一つなんですよね。)

ですので、今回は墨運堂の写真の和紙の場合という感覚でご覧ください。

描いた感想

いつもご紹介しています画仙紙よりも紙が若干薄く、かなり感覚的なものですが、やわらかい紙です。

また、描いている際に筆がやさしく吸い付く感じがして、書き心地が良かった印象です。

奉書紙や画仙紙よりもにじみが表現しやすいのも特徴ですので、描いた線の印象もやわらかく優しい感じです。

今回試した和紙はこちら

【麻紙】

今回使った麻紙

麻紙とは

「あさがみ」「まし」どちらの読み方でもいいようです。
(画材屋さんの方は「まし」で読んでました)

その字のごとく麻を原料として作られた紙です。

紙の地肌はあらく、弾力があります。

そして、比較的高級な紙なので高いです(笑)

描いた感想

まず感じたのが、筆の吸い付きの良さ。

そして写真からもわかるように、滲みがかなり深く広くでます。

この滲みはほかの紙とは圧倒的に違いますね。

作品によってはかなり重宝できる紙なので、幻想的な作品などの作画にはかなり向いているかもしれません。

△麻紙のにじみの感じ△

今回試した麻紙はこちら

1,000円~/50枚入り
(価格変動あり)

 

【画仙紙】

検証する画仙紙↓

・画仙紙とは

和紙の一種で、グーグル先生もおっしゃるように書画(お絵かき)用の紙となります。

・描いた感想

まずは、紙自体が今回描き比べた紙の中では比較的厚めですね。感覚的な厚さでいうと
という感じです。

他の紙よりも水の吸い付きがとてもいいので、水量が少ないと線が乾いた感じになります。

滲み方もほかの紙とは違って特徴的で、これはこれで好きです。

この画仙紙は、こんな感じでちょっと乾いた感じになる。

今回試し描きした「画仙紙」はこちら

2,400円~/100枚入り
(価格変動あり)

 

【奉仕書】

今回試した奉書紙

・奉書紙とは

実は奉書紙も和紙です(笑)

もともとは公文書などを作成するために使われていた紙で、一般的に現代では、弔辞や香典など葬儀で使われることの多い、生活に沿った紙なんですね。

・描いた感想

画仙紙などよりも筆の伸びがよく初心者はより描きやすいと思います。

またこの紙の特徴として、乾燥後重ねて書くとくっきりと前後の線が出るのでこの表現を楽しむこともできます。(下の画僧参照)

滲みは、ここまでの紙を見ると、今回紹介した麻紙などに比べると弱いように見えますが、初心者のうちはこの滲みのコントロールはむしろ難しいことが多いので、お勧めです。

とわいえ、ある程度滲みますので、水分を調整することで表現の域を広げることができます。

重ねて描くと白く縁が自然と出る

今回試し書きした奉書紙は

画材屋さんにて裁断して足を運んで購入しているものなので、ネットでは見つかりませんでした。
申し訳ないです。

ネットで購入できて同質の奉書紙があれば更新して共有しますね。

どれが良い悪いというわけではない。

さて、ここまでいろんな紙を比べてまいりましたが、優越をつけるためにやっているわけではありません。

タイトルのようにどれが良い悪いということもないです。

(どれが高い安いということはありますが(笑))

これは墨も同様ですが、どんな作品を描きたいかで変わってきます。

滲みの良さ線の切れなどどのように魅せたいかなどの目的に合わせて描いてみてください。


余談

練習はもちろんコスパ重視

練習には、コスパが良いものがやはり良いです。

上記の紙の中ですと比較的「奉書紙」「画仙紙」あたりが安価なものは安価ですので、練習には良いかもしれません。

ちなみに半紙はお勧めしません。

書道でよく使っていた半紙はあまりお勧めしません。

薄くてペラペラですので、水の量によっては紙がかなりしわくちゃになって負けてしまいます。

(とくに学校のころ使っていたものは、サイズも小さいです。)

もちろん、半紙の感じが好きというのであればそれをダメとは言いませんが、個人的には半紙はやはり書道の練習用の紙というイメージです。

まとめ

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▲※あくまで今回使った紙の感想です。▲
同じ名称の紙でもその製紙の厚さやメーカーによることが多いですので、あくまで参考程度にご利用くださいませ。

以上最後までご覧いただきありがとうございました。

質問などあればお問い合わせよりお気軽にお願いいたします。

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