直線を極める。~基礎基本の練習~
今回は本格的にじっくり練習したい方向けのコンテンツになります。
まだ「線を描いてみよう」を見ていない人は
こちらをチェック!
▲超初心者で水墨画に触れたことのない人は、まずは、これから読んでいろいろ遊んでみてください。
直線を極める
線を思ったように描けるとよりイメージ通りの絵が描けます。
「そんなの当たり前じゃん!」
と思われそうですが、
筆で線を描く感覚は、先程紹介した「線を描く」を試された方ならわかるかと思いますが、
「鉛筆や筆で書くのとは感覚が全く異なります。」
良くも悪くも一味も二味も異なるということなんですよね。
まして、あまり絵に自信がない方ですと、思ったようにただでさえ描けないのに、さらにうまく描けない><
とナイーブになってしまうかもしれません。
ですが、この線の感覚を思ったようにできると、
ご想像のとおり、自分の思ったような絵を描けることに近づくことができます。
少しでも思ったように線が描けるとそれだけでも楽しいです♪
ですので、今回は、すでにある程度筆に触れていて、基礎練習を日頃したいという方のために、直線の練習をお伝えします。
●余談 なぜ竹なのか?
ほとんどの水墨画の教材でも必ず通過する画題があります。
それが「竹」です。
何故,、竹かというと(私なりの答えを)一言でいうと、
竹はいろんな直線の集大成なんですね💡
なので、是非このページの直線の練習が終わったら、竹にもチャレンジしてみてください♪
直筆(ちょくひつ)と側筆(そくひつ)
それでは、直線を練習していきましょう。
(最初は名前覚えなくていいです。要は、筆で普通に線を描くか、筆の側面を使って描くか、ということです。)
普通に細めの線とちょっと太い線を描いてみる
この筆の描き方を「直筆」と言います。
(頭の片隅にでも置いててください。)
上の画像のように、穂先の触れる面積を調整して細めの線、太めの線を描いみてみましょう。
まっすぐ均等な幅で描くコツは後程お伝えしますが、
ここでは、穂先をどれくらい触れれば、どんな感じの太さの線が描けるか感覚でつかんでいただけばOKです。
側筆で太い線を描いてみる。
次は側筆です。
直筆は上の写真aの筆ように筆の毛並みに従って描いた場合の線になります。
速筆は写真bのように、筆を横にして、筆の毛の横の部分全体を使って太い線を描きます。
※写真では三墨法で描いていますが、練習中はとりあえず、そこは気にせず練習してください。
まっすぐ、均等な線を描くコツ
「まっすぐ」かつ「均等な幅」の線を描くコツをお伝えします。
側筆の(先の参考写真a,b)のように左から右にはどなたでも比較的まっすぐ線を描ける方もいらっしゃいますが、
例えば先ほどの余談の話でもお伝えしましたように「竹」を描こうと思うと、下から上に線を(しかも結構な距離)引っ張らないといけないです。
※画像cみたいな感じ
いつもと慣れていない方向に線をまっすぐ引くのは意外と難しいです。
ではどうするか?
答えは「手をつく」です。
(お手付きアウト~みたいですみません。。。笑)
写真のように、手をついて手をスライドさせながら描きます。
手の写真の部分を地面につけて描き始めることで、筆の太さの距離感が固定されます。
固定させたままスライドすることで、太さを変えずに、線を描くことができます。
安定するためこの側筆の太線に限らず、このやり方で描けば直線も比較的引きやすくなりますので試してみてください。
もうひとつのポイントはスピード
・速度
また、線を描ききるまでのスピードも大事です。
「はやくしろ!」というわけではありません。
紙の相性もよりますが、
ゆっくり過ぎるとジトっとなったり、後半水分がなくなったりします。
とはいえ早すぎても、かすれてしまうかもしれません。
ちょうどよいスピードは描いていると何となくわかってきますので、何回か描いてみてください。
・はじめは均等な速度を目指す。
きれいに描くコツとしては描き始めから描きおわりまで、できるだけ同じ速度で、一定のリズムで描くようにしましょう。
はじめはうまくいかない
今回は線の描き方に合わせて直線の練習法をお伝えしました。
練習法といっても描き方しかお伝えしていません。
説明の途中でも出ましたが
何回も描いてみる。これが大事です。
退屈かもしれませんが、
野球でいう素振りで
サッカーでいうリフティングで
バスケでいうドリブル
みたいなもので、地道に技量アップを目指す方向けにご紹介しました。
で、なぜ何回も描くか?
答えは簡単で、最初からきれいに描けないんですよね(笑)
それは、ほかの練習も同じです。
ですので、思ったように描けなくても気にされないでくださいね。
(ちなみに、水墨画ってその不規則な線もあなただけの味になったりしますので、それも楽しんでほしいというのが私の本音です。)
【余談】もう一つの直線の練習法
もう一つの直線の練習です。
途中の余談で竹の話をしましたが、笹の葉っぱの練習にもなります。
留めから入り素早くぬく
これの練習も一つお伝えします。
わたしもやってました。
入り方は、最初の直線とおなじですが、最後を留めず筆をすっと降りぬく形で終えると写真のような線ができます。
目標は写真のように線の中心に対して線対象になるような感じで描くところです。
これが意外とまっすぐなりませんので、真っすぐを極めたい方は、是非これが描けるようにこれも繰り返し描いてみてください。
ということで今回は、ちょっと初心者向けではないですが、初心者の方で基礎練習したい方向けのコンテンツをお届けいたしました。
わからないことや聞きたいことがあればお気軽にお問い合わせください。