墨の磨り方
今回は、墨の磨り方についてお伝えします。
固形の墨についてはこちらで紹介しておりますので、こちらもまだ読んでいない方、どんな墨を選べばいいかわからない方は是非チェックしてみてくださいね。
※硯は基本的には昔書道で使っていたものとかでまったくもって問題ありません。手元にあるのでしたらまずはそれを使って試してみてください。
硯(すずり)の各場所の名称
まずは簡単に硯の各場所についてお伝えします。
写真を参考にしながらそれぞれご確認ください。
・縁(ふち)
その名の通り、硯(すずり)の外側のふちですね。
硯によってはいろんな彫刻などの装飾があったりします。
・丘(おか)
墨をスリスリ磨るところ
(別称:墨道(ぼくどう)、陸(りく) など)
・墨池(ぼくち)
墨を磨った後に墨がたまるところ。
(別称:海(うみ)/水池(すいち)など)
※別称は頭の片隅に置く程度でOKです。今回は、墨の磨り方をするうえで場所がわかった方がいいので説明しております。
余談)小さいときの記憶の話
(今の学校はどうかしらないですが)小学校くらいの時は学校の授業で書道がありましたね。
墨汁で書いた記憶、固形の墨を磨っていた書いた記憶、どちらもあります。
ちなみに意外と私だけではないみたいなのですが、
硯の深い部分(墨池の部分)に水をためてそこから墨で丘(平の墨を磨る部分)に固形墨で水を引っ張ってきながら、丘と墨池を行き来しながら墨を磨っていました。
当サイトではその方法で水墨画は磨りません!
ので、その方法は記憶のどこかにしまっていてください(笑)
お待たせいたしました。それでは、以下墨の磨り方です!
墨の磨り方
①丘に墨を垂らす
まずは硯の丘に写真程度水を垂らします。
②墨を磨る
墨池の部分に流さず丘の上で墨を磨ります。
軽く円を描くような感じでぐるぐると磨っていきましょう。
※どれくらい磨るの?
垂らした水の量によりけりですが、磨っていると水がとろみを帯びてくるのがわかります。
とろみを帯びてから念のためにプラスで数回ほほどすればOKです。
とはいえ、はじめは感覚がわからないかと思いますので、磨った墨を筆の先に少しだけ取って紙に試しに置いてみください。
しっかり磨れていれば真っ黒に近い色が、磨りが足りなければ、淡墨のような発色になっていると思いますので、足りないときはさらに磨りましょう。
③墨池に流す。
磨り終わったら丘にある水分を墨or筆で墨池に流しましょう。
私は、墨が濃墨でぼてぼてになるのが私は嫌なので、固形墨でそのまま墨池に流しています。
④ ①~③を数回繰り返す。
1~2時間程度練習するのであればとりあえず、2回くらいは繰り返して作っておくといいかもしれません。
たくさん磨りすぎて後から捨てるのが嫌な方は、描きながら、なくなるごとに磨るのでも大丈夫です。
以上
水墨画の磨り方でした!
よくある質問
Q. 残った墨は?
A,
基本的に捨てます。
固形墨のいいところは乾燥しているので、墨汁(液体墨)よりも日持ちがするというところです。
ですが、一度磨った墨は、やはりどんどん傷んでいきますので、基本的に捨てるのをお勧めします。
(大量に磨ってかつ、すぐ翌日使うとかであればまだとっておくもの良いですが、やはり捨てるのがいいですね。)
Q. 硯はどうやって洗いますか?
石鹸を使ってもいいですか?
A. 石鹸を使ってもOKです。
硯はしっかりと洗わないと石というか硯の丘に墨がたまって磨りにくくなることもあります。
(そうなるほど放置したことがないですので、実際どこまで磨りにくくなるかわかりませんが(笑))
ですので、石鹸とスポンジでしっかりと洗いましょう。
但し、筆は石鹸ではなく、基本的に水だけで洗い流したいですので、先に筆をきれいに洗って、そのあと絵皿などと一緒に硯で洗うといいかもしれません。
Q. どんな硯をつかっていますか?
A. 私は雨畑硯というのを使っています。
結構磨り心地がいいので使っていますが、水墨画を始めたばかりの時は、学校で使っていた硯を私も使っていましたので、それで問題ありません。
(最近は軽くて洗いやすいものも多いですので、それで十分です。)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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